エネルギー・環境教育セミナー 報告書


テーマ: エネルギー・環境教育セミナー
開催日時:

平成25年11月19日(火) 14:00 〜 17:00

場  所: 福井商工会議所ビル 地下コンベンションホール
主  催: 経済産業省資源エネルギー庁
主  管: 福井県環境・エネルギー懇話会
公益財団法人 日本科学技術振興財団
後  援: 福井県教育委員会
特別協力: 福井市
福井市教育委員会
■ ワークショップ(グループ討議によるケーススタディ)

テーマ

様々な放射線に関するジレンマ問題(テーマ)について、教育職員として何をどう判断し、どんな行動をとればいいかをグループ討議によるケーススタディを通して学ぶ。

進行

公益財団法人 日本科学技術振興財団 掛布 智久 氏

アドバイザー

いわき明星大学科学技術学部 特任教授 石川 哲夫 氏

(要旨)

(掛布) 次にワークショップに入ります。今日は福島から石川先生にお越しいただきました。福島や東京で幅広く放射線教育を実践されている方です。

(石川) 今日はいろいろな立場の方がおいでになっています。学校教員が多いのかなと考えてきましたが、それぞれの立場の方がいらっしゃるので、その話し合いの中にも交ざりたいと思います。

 自己紹介をしますと、最初は民間会社の製薬会社にいて、その後、幼稚園、小学校、中学校、高校、大学と教員をやっています。幼稚園から大学まで全部一応経験しました。
 3.11のときは福島県のいわき市にいて、小学校が74校、中学校が44校、118校の連絡協議会会長、小学校長会の副会長という立場にありました。大変な目にも遭いましたが、今はだいぶ落ち着きました。皆さんのケーススタディーの中で出ている問題は全部経験しましたので、実際にどのようなことをしたのか、どのようになったのかというお話ができればと思います。

(掛布) では、ワークに入ります。石川先生にはテーブルを回っていただきますので、分からないことは質問してください。

 最初にお手元の方にカードをお配りしていたと思います。問題集が入っていませんか。それを切り取ってください。10枚あるかと思います。

 次に、クリスタルケースの中から石を取り出して、ピンクのクリスタルを5個ずつ手に持ってください。透明なクリスタルは真ん中中央に置いていただきたいと思います。

 もう一つ、赤と青の「する? しない?」と書いたカードがお手元に配られていると思います。「もしあなたが○○な状況になったら・・・」「もしあなたが子供だったら・・・」という問題カードを用意しました。問題カードの答えに正解はありません。あなたはそのシチュエーション、その人間になり切って「自分だったらこうする」という答えを見つけてください。

 では、ケーススタディーの始まりです。まず1回練習で問題をやってみたいと思います。@と書かれた問題カードを見ていただけますか。いつ、誰が、どこで、何をしたみたいな感じになっています。

 「東日本大震災から半年後、子供が学校で、放射線の影響が心配だから外に出るときには必ずマスクをしなさいと親から言われている。面倒くさいし、学校では誰もマスクをしていない」。

 マスクをするか、しないかをまず自分の中で決めてもらいたいと思います。その状況を子供の気持ちになってイメージしてほしいのです。今の問題で「誰が」に「子供が」と書かれていたら、子供になり切ってください。「いつ」、東日本から半年後です。今日は被災地バージョンでいきたいと思いますので、福島の状況をイメージしながら聞いていただきたいと思います。「どこ」、学校でということです。その学校で自分が子供だったらマスクをするか、しないかを考えてほしいわけです。答えが決まった方は、他人にどちらを選択したか悟られないように気を付けて、ポーカーフェイスでいていただければと思います。

 では、これから「オープン」と言います。「する」という方は青色のカードを上に上げてください。「しない」と思った方は赤カードを上に上げてください。

 ありがとうございます。周りを見渡してほしいのですが、まずオンリーワンという方はいますか。テーブルで私1人だけだったという人。おめでとうございます。貴重な意見なので、透明クリスタルを1個プレゼントします。もらってください。オンリーワンではなく、2と3に分かれた場合はクリスタルはもらえません。

 先ほど上げてもらった中で、少数派の意見が必ずあったと思います。6人のときはもしかしたら同数の場合もあるかもしれません。同数の場合はどちらかでも構いません。少数派の方から 、なぜそのカードを上げたのか、理由を15〜30秒ぐらいで簡単に説明をしていただきたいと思います。少数派の意見が終われば、多数の方も必ず全員話をしてください。そして、皆さんがどういう意見かを覚えておいていただきたいと思います。

 終わったところもあるようなので、どんどん先にいきたいと思います。全員話せていないグループもあったかもしれません。今聞いた中で、一番「なるほど!」と思った方に、ピンククリスタルを1個あげてください。自分にあげるのはなしです。必ずあげないといけません。ということは、もらうように頑張ってくださいということです。意見をはっきり表明して、ピンククリスタルをたくさん集めるように頑張ってくださいということです。

 繰り返しになりますが、もう一つA番の問題を練習がてらやってみたいと思います。

 「東日本大震災から3カ月後、校長先生が運動場で、子供たちは外で遊びたがっているが、放射線の影響も心配だ。測定してみると、どこも0.23μSv/h未満だったが、ぎりぎりの数値だった場所も幾つかあった。運動場を使用しますか、しませんか」という問題です。0.23μSv/hは、ここは外で遊んでいいよという国で示された基準でした。

 決まりましたでしょうか。オープン。同じように進めてください。

 この後は、問題を選ぶのも進め方も全部テーブルにお任せします。読む係、進行する係も適当に決めていただいて、どんどん次の問題にいってください。BCと順番にやってもらう必要もありません。B〜Iまで、これがいいなという気に入った問題から進めていただければと思います。限られた時間でなるべく多くの問題をしていただければと思います。

○グループディスカッション

 では、途中だと思いますが、これで終わります。この後本当ですと、一番盛り上がった問題を一つ選んでいただいて、皆さんでイエスかノーか、するかしないかといったところで、理由はどんなことかというのをグループでまとめてもらって発表してもらうと、言語活動の充実というか、グループ発表という形にできて、社会の授業などでもよく使えると思います。問題さえ変えれば、これは放射線だけではなくて、いろいろな問題にも使えると思いますので、ぜひいろいろな場で活用をしていただければと思っています。各テーブルに一つ、こんなふうにまとめたらいいのではないでしょうかという提案の紙を配っています。

 この後は石川先生に講演の時間を取ってもらいたいと思っています。最後に、なぜ私がこんなものを財団で作ったかというと、どっちを選択しても正解がないものに対しては、理由をたくさん作っておくことがすごく大事だと思うからです。選択肢をたくさん取っておいて、その選択肢がたくさんあればあるほどベターなものが選べるはずなので、それを出すためにはここの項目をどれだけ作れるかが大事だと思うのです。

 もう一つ大事なのは、どちらにしても選ばなければいけないわけで、選んだときに反対側の方の理由をつぶす仕掛けを考えておかなければいけないわけです。例えば「する」を選んだら、「しない」の意見の保護者、教育委員会などからクレームがきたときの対応策を考えておかなければいけません。「しない」を選んだときも同様です。そのためのシートとしても使えると思っています。では残りの時間、石川先生にみっちり話していただきたいと思います。後をよろしくお願いします。

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