エネルギー・環境教育セミナー 報告書


テーマ: エネルギー・環境教育セミナー
開催日時:

平成25年11月19日(火) 14:00 〜 17:00

場  所: 福井商工会議所ビル 地下コンベンションホール
主  催: 経済産業省資源エネルギー庁
主  管: 福井県環境・エネルギー懇話会
公益財団法人 日本科学技術振興財団
後  援: 福井県教育委員会
特別協力: 福井市
福井市教育委員会
■ 実験・実習

テーマ

コップと分光シートを使って万華鏡を作製し、虹のように分かれる可視光線を観察する中で、電磁波や放射線についての理解を深める。

進 行

公益財団法人 科学技術振興財団 掛布 智久 氏

(要旨)

 実験・実習は日本科学技術振興財団の掛布が15分ほど担当させていただき、その後ワークショップに入ります。ワークショップは私が進行役を務め、石川先生に講師をお願いすることになっています。

 前座として、ウォーミングアップを兼ねて少しワークをします。昨年も「はかるくん」を使いましたが、福島の原子力発電所の事故を受けて、「はかるくん」の貸出台数が倍増し、私たちの仕事量が大変増えました。さらに、学校現場でできることを伝えたいということで、土曜日の「情報7Daysニュースキャスター」の特集や「ニュースジャパン」「おはよう日本」「ZIP」「News every」「クローズアップ現代」などのメディアに出演しました。そのおかげもあり、昨年度は教員研修や出前授業などを51カ所で行いました。また、今年の3月10日にその参加者147人の方に東京にお越しいただいて教員研修をしました。

 「霧箱」や「はかるくん」を使った測定体験は非常に大事です。まずは、放射線と放射能と放射性物質の違いが分かることが大事です。私はよく、キャッチボールに例えて説明します。ベクレルとシーベルトの違いが分からないとよく言われます。ベクレルは放射性物質の側、放射線を出す側の単位ですので、ピッチャーがどれだけボールを投げられるかという力がベクレルになります。一方、シーベルトとは、それを受けるキャッチャー側から見る単位です。出す側と受ける側で単位が違うということです。

 まず、ウォーミングアップで「分光万華鏡」を作ってみたいと思います。CDを見るといろいろな色が見えるのと同じように、溝が切ってあると虹が見えます。目の前にあるコップを手に取って電球を見てください。くるくる回していただくときれいな色が見えると思います。こちらのだいだい色の電球の方が白い色の電球よりきれいに見えると思います。1個でも十分きれいですが、二つ重ねてくるくる回していただくと、これだけで万華鏡になっていると思います。

 黒い紙とシールを用意しています。大きな音符マークのあるコップの方の口に黒い紙を重ねて、シールで4カ所をとめてください。今度は白い方の明かりを見てもきれいに見えると思います。次に、袋に7枚の七色のカードが入っていますので、テーブルの上に今見えた順番に並べてください。「赤・橙・黄・緑・青・蘭・紫」となるはずです。次に手に持って、色の方を後ろにして、トランプのようにシャッフルしてください。今から誰が早く並べられるか順番を競っていただこうと思います。子供になり切ってお願いします。これを子供たちがやると、大体2〜3回練習すると順番を覚えてしまいます。そのためにこの虹カードを特注で作っています。今日はプレゼントしますので、ぜひお持ち帰りいただいて、子供の前でやっていただければと思います。

 私はよくエネルギーの話をこの色の順番で説明しているのです。波長とエネルギーは一緒なのです。普通は紫になるほど波が細かくなっていきます。細かくなるということは、疲れます。疲れるということはエネルギーが要るということです。

 もう一つゲームをしたいと思います。7枚のカードがあります。エネルギーが強いものを一番強いカードにします。紫が一番強いカードで、赤のカードが一番弱いカードです。テーブルに5〜6人の方がおられますので、せっかくなのでその方々と対戦をしていただきたいと思います。テーブルの中で1人30秒ぐらいでまず自己紹介をしてもらって、それから対戦をしていただこうと思います。私が30秒数えます。30秒たったら笛を鳴らしますので、次の順番に行ってください。お名前、ご所属と、今関心を持っていることについて、30秒のプレゼンをお願いできればと思います。

 そのメンバーでこの後のケーススタディーをお願いしたいと思います。名前はもう覚えられましたか。大丈夫ですよね。では、対戦をしたいと思います。最初に強いものから出していくのか、弱いものから出していくのか、何を出すか順番を決めて、7回戦にしたいと思います。皆さんが弱いものを出しているときに、強いものを出せばいいということです。できるだけ少ない幅で勝てる方が勝てる枚数が増えます。

 では、1回戦にいきます。どれでも手に持って、隠してください。まず一つカードをオープンにしてください。赤色が一番弱くて、紫が強い順番になります。テーブルの中で一番強い方は手を挙げていただけますか。その方に全員がトランプを渡してください。枚数が多い方が優勝です。あと6回戦あります。各テーブルに進行はお任せします。

 終わったところは枚数を数えてください。勝者が決まると思います。一番勝った人は申し訳ないですが、皆さんに7枚ずつ配ってまた最初から始めてください。これも、子供たちに何回か対戦をさせるとエネルギーの順番も覚えていくと思います。

 赤の外側には赤外線、紫の外側には紫外線があります。ご存じのとおり、紫外線の先にはX線、γ線という放射線があります。光の波長のところからエネルギーの話をし、紫外線、X線、γ線はもっとエネルギーが高くなっていくから、やはり心配なので気を付けなければいけないよという話にもっていけると思って、今日はご紹介しました。

 今日は時間がなくなってしまったので実験はしませんが、目の前のケースに白いビーズがいっぱい入っているかと思います。これは紫外線を当てると色が変わるUVチェックビーズです。これで遮へい、距離、時間の放射線防護の話ができると思っています。

 こんな小さな数では無理ですが、日傘で紫外線を止めるには何か遮へいするものがあればいいわけです。それがまず「遮へい」です。時間は、外にいる時間が短ければ日焼けしないで済みます。ですから、時間を気にしましょうと。あと距離です。窓からどれだけ離れるかによって、日焼けをする量も変わってきます。

 実は放射線も同じ電磁波の仲間です。もちろん放射線はこんなものでは止まりませんから、壁はもっと厚いものを作らなければいけませんが、考え方としては、遮へい、距離、時間を、こういう波の問題、光の波長の話からもっていくことができるのではないかと、今日は一つの例としてご紹介しました。

 「はかるくん」は今、大阪科学技術センターが受託していますので、そちらにお問い合わせください。特製実験セットも無料で借りることができます。もし授業でするのであれば、このセットを使っていただければと思います。

 こんな実験道具を用意するのは大変だという方のために、今日はいろいろとご紹介します。まず、「らでぃ」という放射線教育支援サイトからダウンロードをしてもらう方法が一つあると思います。

 今日は特別にDVDを用意しました。3枚あります。1枚が放射線教材集で、授業で流せば済むDVDです。授業で困ったときにこのビデオを流してください。他にも、先生方が実験をされるときに、説明の方法が分からないという声をお聞きしていますので、「やってみよう放射線実験」という名前のものがあります。これは役者さんに実際に授業に見立てて実験をしてもらったものです。また、もう一つ、ワークシートをWordで用意しています。放射線の授業をしてみたいという方は、その中から抜き出して使ってもらえればと思いますので、今日お持ち帰りください。

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